この会のきっかけは、志太医師会で行った第7回医療・介護・福祉フォーラム(2018.12.9開催、市共催)でのこと。それまでの専門職による事例発表や事例検討会形式から、様々な立場(ケアマネや訪問看護師等の専門職)から、「平穏な最期を迎えるために」というテーマでの発表を聞いた後、市民を含む参加者118人と病院・診療所の医師12人によるグループワークを行いました。グループワークでは、市民の皆さんの医療への思いを聞くことができ、医師会会員が「もっと地域に出て市民の皆さんの思いを聞く場が必要。そして医師の思いを伝える場が必要。」と感じ、地域での会を計画しました。2018年度(第1回は2019.3.9)より、年3回の予定で開催しています。2020年度は、新型コロナウイルス感染症の影響で開催できない回もありましたが、第7回は2021年2月27日(土)に無事開催することができました。

今回は、介護老人保健施設ユニケア岡部施設長・杉浦正司先生から、在宅看取りについて現状などのお話を聞くことできました。参加者からは、「ドクターのお話が近くで聞かれるのが良かった。」「知らなかったことがいっぱい聞けて、なるほどな~と感じることがあり、少し人生を終わることの心配が減った。」「人生会議、エンディングノートに記し、何度も書き直して、その時その時の状態に合わせていくことが大事とわかった。」などの感想をいただきました。

15人の市民が参加されました。いつもと比べて規模は小さかったですが、グループワークにはちょうど良い人数(1グループ5人程度)で、医師を交えた活発で有意義な話し合いをすることができました。「皆が楽しく老後の生き方を話され、気が楽になった。」「先生の“今が一番元気な時だ。だから今やりたいことを頑張って生きよう”の教えは、とても心が洗われた気がした。」「先生が面白おかしく話をしてくださり、時間が短く感じられました。」など、実際に医師と直接、ゆっくり話ができることは参加者には貴重な機会で、好評です。地域での活動は地道ですが、市民が「住み慣れた地域でよりよく生き、そして静か(平穏)に最期を迎える」ための取り組みを志太医師会は進めていきます。                                         日程は未定ですが、来年度も開催を予定しています。            (2021年4月掲載)