伊東市では、市民向けの普及啓発事業として、認知症講演会を毎年開催していますが、令和2年度は、新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響により中止しました。令和3年度についても、集まっての講演会等の開催は難しいと考え、認知症なっても安心して暮らし続けられる地域づくりについて考える番組を制作しケーブルテレビで放送しました。

番組を視聴するには、こちら

「認知症を知ろう!~認知症であってもなくても、住み慣れた地域で安心して暮らし続けるために~」

月曜日から金曜日まで内容を構成し、土日はランダムに放送しました。

月曜日:認知症ってなあに?

認知症の理解を深めるための紙芝居を認知症地域支援推進員で作成し、「伊東高等学校城ケ崎分校」の美術部の生徒さんたちに絵を描いていただきました。紙芝居を活用して認知症の人へのかかわり方などを伝えるとともに、認知症地域支援推進員の活動を紹介しています。

火曜日:備えよう、認知症

栄養士より認知症と生活習慣病のかかわりや、簡単に栄養が摂れる食事の工夫についてお話いただきました。

水曜日:認知症の早期発見、診断から地域へ

認知症疾患医療センター保健師により、センターの役割と早期診断の重要性についてお話いただきました。

木曜日:誰もが安心して暮らせる地域づくり

伊東市では、令和2年7月に既存の“伊東市高齢者あんしん見守りネットワーク事業”に見守りシールを導入し、認知症の人等の行方不明時の早期発見や地域での見守りを強化する体制を整えました。そこで、認知症地域支援推進員と地域包括支援センターが協力し、事業の周知動画を制作しました。動画とともに、認知症であってもなくても安心して暮らせる地域づくりについて紹介しています。

金曜日:地域で暮らす認知症当事者の思い

静岡県のピアサポート活動支援事業を活用し、静岡県希望大使として活動されている三浦繁雄さんに、御出演いただきました。地域で暮らす認知症当事者として、認知症と診断される前から現在までの気持ちの変化や、いま活動しながら思うことなど、対談形式でお話いただきました。

認知症は特別な人に起こる特別な出来事ではなく、歳をとれば誰にでも起こりうる身近なものです。認知症についての正しい理解と地域資源を知ることで、認知症なっても安心して暮らし続けられる地域づくりについて考える機会になればと番組を制作しました。この番組を見て、窓口に相談に来られる方もいらっしゃり、ケーブルテレビを活用することで、インターネットが苦手な高齢者の方にもご覧いただく機会になりました。(2022年4月掲載)