2022/2/19(土)に“函南町人生会議フォーラム”を開催しました。函南町では、人生会議や自分の最期について人と話をすることをタブー視する住民が多くいます。「自分にはまだ早い」「縁起でもない」と感じている人が多いのです。自分らしく人生をしまう=自分らしく生きることだということを住民に伝えたい、人生会議を知り考えるきっかけを作りたい、また、医療・介護の専門職が住民とつながり、よりよい支援ができることを目指し、住民と医療・介護の専門職を対象に開催しました。

100名を超える参加者が、自分らしい人生についてそれぞれ考え、意見交換することができました。

1部では、NPO法人ささえあい医療人権センターCOML理事長 山口育子先生による基調講演です。先生の体験をもとに自分らしく生きることについてお話をいただきました。

2部では、函南町内で実際に活躍されている、往診医、訪問看護師、ケアマネジャー、病院看護師によるパネルディスカッションです。実際のケースを通して感じたことや想いをお話いただきました。住民からは、函南町では、最期まで自分らしく過ごすということを支援してくれる人がいて安心した、家族と話をしたい、家族以外にも医師や看護師、ケアマネジャーにも自分の意思を伝えておきたいという声をいただきました。

真剣に話を聞き、自分らしく生きるとは何かと考えている住民のみなさんです。どうしてもZOOMでの参加が難しい方を対象に少人数で参加していただきました。

住民への人生会議の普及は函南町の課題ではありますが、今後もこのような活動を通して、住民が考えるきっかけを提供していきたいと考えています。また、今回は、地域での集まりに在宅医療・介護連携相談員として顔を出した際や、出前講座で人生会議を知ってフォーラムに参加してくれたという方も多く、日ごろから地域に顔を出し地道に普及していくことの大切さも実感しました。多職種連携だけでなく、住民と私たち専門職がつながる機会も作っていけるよう、今度も取り組んでいきます。 (2022年3月掲載)