静岡県医師会が行った令和3年度「人生の最終段階の療養場所の選定における意思決定の現状調査」において、認知症や慢性疾患で療養されている方に対し、「住み慣れた場所で最期までその人らしく生活する」ための、適切な意思決定支援を行う体制づくりの必要性が確認されました。現在、市町行政を中心として、元気なうちから、「今後どのように生活していきたいか」、「もしもの時にどのような医療や介護を受けたいか」について考え、想いを書き留めるACPノート(いわゆるエンディングノート)の普及啓発が行われています。また、医療・介護関係者と患者さんとの間では、もしもの時に備えて「どのような最期を迎えたいか」を話し合い、受けたい医療・ケアを実現するための取り組みが進んできています。

しかし、認知症や慢性疾患と診断され、介護が必要となったり、入院を繰り返す患者さんに対し、その病状の節目に応じて、医療・福祉関係者とこれからの生活や医療について話し合う機会は、必ずしも多くありません。そのため本会では、医療・福祉関係者が、日頃からご本人・ご家族等の想いに心をよせ、大切な意思決定に関わり、たとえ生活する場所が変わっても想いを引き継ぎ、医療・ケアに活かしていくためのツールを作成中です。

この作成にかかわる「ACP実践力ワーキンググループ」のメンバーが12月22日(日)、模擬事例をもとに「診療所」「病院」「介護保険施設等」のグループに分かれて、運用シミュレーションを行いました。

 

 

 

グループディスカッションでは、実際に運用するにあたっての留意点や課題など、様々な意見が出されました。

このACP多職種連携シートは、患者さん・ご家族等への想いを込めて「シズケア*ささえあい連携シート(愛称:シズみんシート)」と名付けられました。

運用シミュレーションでの意見を踏まえ、目下、公表に向けて修正が行われています!