「静岡県の地域医療に関する調査」(2022年度実施)において、県民の55.8%が「在宅医療の必要性」について、「必要だと思う」と回答しています。また、「人生の最期を迎えたい場所」としては、「自宅(子どもや兄弟姉妹などの親族の居宅を含む)」と答えた方が、43.4%と最多となっています。

静岡県医師会では、住み慣れた地域での療養を希望するすべての患者さんに対し、安心で質の高い在宅医療を提供できる体制の構築を目指し、在宅医療未経験または経験の浅い医師を対象に、在宅医療の入り口に立ってもらうことを目的として、「在宅医療スタート研修(入門編)」を昨年度から開始しています。今年度は県下全域より6名のエントリーがありました。

その第1回研修会が、9月28日(土)に開催されました。

まずは、静岡県医師会福地副会長より、在宅医療や本研修に対する思いがこもったご挨拶がありました。

次に受講者からの自己紹介が行われました。参加を決めたきっかけはそれぞれですが、実りある研修にしたいという意気込みが伝わってきました。

続いて、臨床の第一線で活躍中の7名の講師からの講義が行われました。講師から、在宅医療のやりがいや魅力、在宅医療を行うにあたっての心得、チーム医療における多職種連携の大切さ、それぞれの専門職の役割などについてお話を伺いました。

受講者からは「病院からの退院前カンファレンスの状況について聞きたい」「重症度の高い患者さんの訪問も積極的に行っていきたい」といった質問や意見が出され、研修終了後も互いに声を掛け合い交流を図る等、高い志をもってこの研修に参加して下さっていることが伝わってきました。

静岡県医師会では、県民誰もが最期まで自らが希望する場所で暮らすことができるよう、必要な人材育成に取り組んでいきます。